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「新学術領域研究」交替劇:研究項目A01

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研究組織
代表者
田邊宏樹:生理学研究所・大脳皮質機能研究系・助教・認知神経科学;統括・現代人脳イメージング・比較形態学・古神経学研究
研究分担者
定藤規弘:生理学研究所・大脳皮質機能研究系・教授・認知神経科学;現代人脳イメージング・比較形態学・古神経学研究
河内山隆紀:ATR-Promotions・脳科学イメージングセンター・研究員
三浦直樹:東北工業大学・工学部・講師・認知神経科学;現代人脳イメージング研究
連携研究者
宮崎:高知工科大学・総合研究所・准教授・心理物理学・神経科学;現代人脳イメージング研究
星野孝総:高知工科大学・システム工学群・准教授
研究協力者
松永昌宏:生理学研究所・大脳皮質機能研究系・特任助教
小池耕彦:生理学研究所・大脳皮質機能研究系・PD
招待研究者
川道拓東:生理学研究所・大脳皮質機能研究系・特任助教
研究課題名:模倣行為と動機付けの連関における神経基盤の解明
水野:独立行政法人理化学研究所・分子イメージング科学研究センター・研究員
研究課題名:内発的報酬による社会・個体学習強化の神経基盤に関する研究
全体研究計画(2010―2014)
本班は、作業仮説である旧人・新人の学習能力差を化石脳の比較解剖学・ 古神経学的証拠から検証する。具体的には、現生人類において社会学習(局所増強、模倣、教示など、文化伝達を支える)と個体学習(試行錯誤、思考実験、洞察など、発明・発見を支える)の機能地図を明らかにし、その結果を、旧人・新人の化石脳の定量的形態差(比較形態学) と結びつけて両者の機能差を推定する(古神経学)。すなわち、旧人・新人の化石脳の形の違いは、機能差を反映すると想定し、両者の間に存在したと仮定される個体学習の能力差を解剖学的証拠から検証し、学習能力の進化に関する実証モデルの構築を目指す。
(1)現代人脳の学習機能地図生成-機能解析
B01班が構想する学習仮説、その理論モデルを前提として、 A01班の石器製作技術実験モデル、A02班の文化人類学的手法によって把握される現生人類の遊びに伴う学習モデルに準じて、「社会学習」と「個体学習」を特徴づける課題を設計し、脳機能イメージング(機能的MRI及び電気生理学的計測)用の課題を設計する。これをもちいて脳機能イメージング実験を行い、現代人の学習機能地図を生成して、関連する局部領域の所在と形態を定量化する。
  • ①社会学習の神経基盤
    社会学習の主要な形態である模倣学習はヒトに特有で、その神経基盤は未だ明らかでない。特に模倣には、行為意図の忖度と、感覚運動統合の要素があるため、模倣学習における両者の役割ならびに表象領域は異なることが予想される。これらを分離するための脳機能イメージング実験を行う。
  • ②個体学習(創造性)の神経基盤
    個体学習の特徴の一つとして、試行錯誤を通じて報酬を手がかりに環境に適応する学習制御であること(強化学習)が挙げられる。他の種と共通の要素である強化学習の神経基盤を明らかにするため、既に心理学で確立されている強化学習課題と脳機能イメージングを組み合わせて実験を行う。さらに、現代人に特有の要素と考えられる創造性の神経基盤を明らかにする。創造性を、特定の社会状況において新奇かつ有用な(あるいは影響力のある)アイデアを発想する能力と捉え、これを測定する課題を開発することを目指す。具体的には、創造性が、(a)強化学習の一種であること(b)社会的文脈で成立するものであることに着目して、社会報酬(他者からの承認・賞賛)を強化学習モデルに埋め込むことによって創造性のモデルを構築する。このために、A02班と定期的に研究打ち合わせを行い、文化人類学的手法と発達心理学的アプローチにより抽出された遊びに伴う創造的学習行動について、認知モデルを構築し、機能的MRIにて実行可能な課題を作成する。
(2)学習機能地図の化石脳への写像 化石脳の形態解析結果と現代人の脳機能地図とを統合し、その違いから旧人・新人の学習能力差を検討する。現代人の脳機能地図を相互に重ね合わせる技術(Friston et al., 2007)を応用して、脳からC01班により提供される復元頭蓋への外挿(写像)法を確立する。これにより、計算機内の仮想空間に再現された化石頭蓋骨内腔に、脳機能画像データから再構成された機能地図を載せた脳を外挿する。ついで、特定機能を担う領域の体積差を現生人類とネアンデルタール人の間で比較計量し、機能差を推定する。(下図)。
新学術領域研究:ネアンデルタールとサピエンス交替劇の真相
2010年度研究実施計画
(1)言語機能に支えられた学習能力の進化を古神経学的手法により検証するには、現代人において、シンボル操作、言語、道具作成、道具使用等、社会および個体学習に関与する神経基盤を解析することが必須である。この目的のため、非侵襲でヒトの脳機能を計測することができ、空間解像度が高い構造・機能的磁気共鳴画像法および時間解像度が高い脳波を最大限利用して、社会・個体両学習に関する脳機能地図生成・脳機能解析メカニズム解析の手順を検討し、実験を開始する。
(2)学習に関わる脳機能地図の化石脳への写像について、現代人の頭部MRIを用いた頭蓋と脳の関係についての研究を行い、これまでの検討とあわせてより妥当性の高い化石脳の復元法を検討する。
(1)機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いて、社会学習ではその主要な形態である種々の模倣学習に焦点を当てた実験を、個体学習については基本的な強化学習の神経基盤を明らかにする実験にひき続いて、社会的文脈における強化学習という観点から、社会報酬(他者からの承認・賞賛)を強化学習モデルに埋め込んだ実験課題を考案し実施する。さらに、現代人に備わっていると考えられる「創造性」の神経基盤を明らかにするための準備を行う。
(2)最適な頭蓋への外挿法を検討するため、複数の被験者の詳細な解剖学的MRI画像データから脳と頭蓋を分離し、複数個の頭蓋鋳型の作成を行う。別々の被験者から得られた脳と鋳型をそれぞれフィットさせ、フィッティング誤差補正関数の導出を試みる。一方で、C01班と連携して化石頭蓋骨を仮想空間上に復元し、定量的に扱う手法の検討を開始する。すでにCT画像データのある旧人ネアンデルタールと新人ホモ・サピエンスについて、相互形態比較およびMRI 脳機能画像データとの比較手法を検討する。

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